美容鍼灸師は稼げない？年収・給料の現実と稼ぐために知るべきこと

美容鍼灸師の給与は、美容鍼灸院やエステなどの美容施設で勤務スタッフとして働いている場合と、鍼灸院を独立開業している場合、個々の実績や技術・経験値の差、ボーナスの有無などによって変化します。

特に高収入を得ている鍼灸師の中には、独立・開業に成功した人が多いです。自身で鍼灸院などを開業し、経営を成功させることが出来れば、かなりの高収入を期待できるでしょう。しかし開業はかなりのリスクもあり、誰でも成功できるものではありません。美容鍼灸師と言っても全員が開業をするのではなく、美容鍼灸院やエステで安定した給料を稼ぐ人も多いです。

美容鍼灸師のメリット

美容鍼灸師のメリットについて解説していきます。美容鍼灸師のメリットは以下の3つです。

• 実力次第で高い年収を狙える
• 時代のニーズに合っている
• 開業権がある

順に深堀して解説していきます。

実力次第で高い年収を狙える

実力次第で高い年収を狙えることが、美容鍼灸師のメリットです。美容鍼灸師の平均年収は約300万円〜400万円と言われており、決して高い年収ではありません。しかし人によっては800万円〜1,000万円と非常に高い年収を稼いでいる美容鍼灸師がいることも事実です。

鍼灸師という仕事は、鍼灸のスキルによって稼げる年収が大きく異なります。スキルが高くお客様が効果を実感できる鍼灸師には多くの顧客が付く一方で、同じ鍼灸師でもスキルが低く効果を実感できない場合は、お客様が離れていってしまうでしょう。

美容鍼灸は「いかにお客様が効果を実感できるか」が重要な職業です。美容鍼灸師としての実力が高ければ必然的にお客様も増え、高い年収を稼げるようになるはずです。

時代のニーズに合っている

美容鍼灸師は時代のニーズにマッチしている職業です。鍼灸師という職業から派生して生まれた美容鍼灸は、日本はもちろん全世界でも高い注目を集めています。近年は化粧品や美容サプリメントなど、美容に関しての市場が非常に活性化している時代です。

美容鍼灸師も類に漏れず、20代〜40代の女性を中心に注目を集めています。美容市場は約1兆4800億円にも登ると言われており、年々市場規模は拡大傾向にあるようです。美容鍼灸はまさに時代のニーズに合った職業であり、これから益々需要も高まっていくでしょう。

時代のニーズに合っているため、お客様の数も増えていくことが予想できます。今でこそ平均年収は高くない美容鍼灸師ですが、これからは平均年収も少しづつ高まっていくはずです。

開業権がある

開業権があることも、美容鍼灸師の大きなメリットです。鍼灸師は国家資格であり、資格取得後には開業権が与えられます。美容鍼灸院を開業することが出来るため、経営が成功すれば高い年収を得られるチャンスもあるでしょう。

また開業以外にも『訪問美容鍼灸』という形で活動することも可能です。訪問治療という形でお客様の元で施術を行うため、自身で店舗を持つ必要もありません。家賃や光熱費といった店舗管理費を支払う必要がないため、店舗開業に比べると低リスクで独立を成功させることができます。

実際に高い年収を得ている美容鍼灸師のほとんどが、開業や独立に成功した人達です。国家資格としての開業権を活かして自身の美容鍼灸院を持ったり独立することで、年収1,000万以上を得ることも夢ではありません。

美容鍼灸師のデメリット

美容鍼灸師のデメリットについて解説していきます。美容鍼灸師のデメリットは以下の2つです。

• 競争が激しい
• 以外と就職が困難

順に深堀して解説していきます。

競争が激しい

美容鍼灸は近年人気の仕事であり、競争が激しい業界です。美容に関する女性の意識が高まったことと同時に、美容鍼灸への関心も増大しました。美容鍼灸の市場も徐々に伸びてきており、これから益々発展していくはずです。そのため美容鍼灸に参入する企業や鍼灸師も多くなりつつあります。

特に大手美容関連企業も美容鍼灸に参入してきており、市場が飽和しつつあるのが現状です。大手企業が『大人数・低賃金』で美容鍼灸師を雇用してしまうと、美容鍼灸師の価値が低下し益々平均年収が下がっていってしまう可能性があります。

こうした厳しい競争や市場で生き残るには、美容鍼灸師としてのスキルを磨き、より多くの顧客を獲得するしか方法はありません。美容鍼灸師は良くも悪くも『実力主義』の業界です。

以外と就職が困難

美容鍼灸は以外と就職が困難な業界です。特に「美容鍼灸師に限定した求人』はかなり数が少なく、求人倍率も高いため、就職が難しい傾向にあります。また大手企業FC美容店などが大量に募集をかけている場合もありますが、低賃金であることがほとんどです。

そこで、美容鍼灸師だけに限定せず『鍼灸治療＋美容鍼灸』という形で就職先を探すことが推奨されます。理由は、通常の鍼灸治療に加えて、美容鍼灸も行っている鍼灸院が多いからです。まずは就職先を確定し、生活の糧を得るためにも美容鍼灸だけに就職先を絞るのではなく、視野を広く持って就職活動をすることが大切です。

例え美容鍼灸に特化していない鍼灸院で働いたとしても、鍼灸師として実績と経験を積み上げることができれば、将来的に独立や開業という道も拓けてきます。

美容鍼灸師として稼ぐための方法

美容鍼灸師として稼ぐための具体的な方法について解説していきます。美容鍼灸師として稼ぐための方法は、以下の4つです。

• 実績と経験を積み上げる
• 美容関連の資格を取得する
• 開業する
• アメリカで活動する

順に深堀して解説していきます。

実績と経験を積み上げる

まずは美容鍼灸師として実績と経験を積み上げていくことが必須です。どんなに優れた鍼灸のスキルを持っていても、実績と経験がない美容鍼灸師が多くの顧客を得ることは難しいでしょう。

美容鍼灸師の数は年々増加傾向にあり、競争が激しい業界です。実績と経験は他の美容鍼灸師との最も大きな差別化に繋がるポイントと言えるでしょう。実績と経験がある鍼灸師はお客様だけでなく、周囲の鍼灸師からも高い信頼を得ることができます。

まずは小さな仕事でも地道にコツコツとこなしていくことが必須です。小さな実績を積み上げていくうちに、仕事の量も増え、貰える報酬も増していくでしょう。

美容関連の資格を取得する

美容関連の資格を取得することもおすすめです。美容鍼灸師は当然『鍼灸師』の国家資格を取得していますが、これ以外にも美容関連の資格を取得することで、他の美容鍼灸師との差別化にも繋がり、より多くの顧客を得られる可能性があります。

特に美容鍼灸師におすすめの資格は、日本エステティック協会が発行している『認定トータルエステティックアドバイザー』です。日本のエステ関連の民間資格の中では最高峰とされており、エステティシャンとして独立・開業をする人の多くが本資格を取得しています。

『エステ＋美容鍼灸』という2つのプロフェッショナルとして多くのお客様から信頼を得られるでしょう。鍼灸師の資格はもちろん、他の民間資格を取得することも決して簡単ではありませんが、本気で美容鍼灸師として稼ぎたい人は取得すべきです。

開業する

自身で美容鍼灸院を開業することは、美容鍼灸師として稼ぐための最も代表的な方法です。美容鍼灸院を開業し、経営に成功することが出来れば、年収1,000万円を稼ぐことも夢ではありません。

しかし近年では、美容鍼灸の人気が高まったことで、美容鍼灸院を開業する企業や人も多いです。鍼灸院同士の競争に勝つことは決して簡単ではなく、最悪の場合は倒産の可能性もあるので、誰にでもおすすめ出来る方法ではありません。

また美容鍼灸院を開業し、経営に成功するためには鍼灸師としてのスキルだけでなく、経営における知識も必要です。マーケティングやマネジメントなど経営に必要な知識を幅広く身に付けたうえで、開業することが大切になります。

アメリカで活動する

アメリカで活動することも美容鍼灸師として稼ぐために有効な方法です。アメリカの美容鍼灸師の平均年収は、約650万円〜900万円と言われています。これは日本の美容鍼灸師の平均年収の2倍〜3倍の額です。

アメリカでは美容鍼灸師を含めた『鍼灸師』の需要が非常に高く、市場も日本以上に活性化しています。西洋医学中心だったこともあり、鍼灸や東洋医学が近年注目を集めているようです。実際にアメリカで美容鍼灸院として活動する日本人も多くいます。

しかしアメリカで美容鍼灸師として活動することは決して簡単ではありません。言語や文化の違いに適応し、アメリカ人に合った施術を行う必要があるからです。高い英語力はもちろん、アメリカのお客様に合った鍼灸施術を行う必要があります。

美容鍼灸師は時代のニーズに合った仕事

美容鍼灸師はまさに時代のニーズに合った仕事だと言えます。鍼灸という治療法を美容に活かした施術は、健康や美容に対する意識が高い現代人にとって非常に関心が高い事柄です。これから美容鍼灸の市場はさらに活性化されていくことが予想されており、高い年収を得られるチャンスも大いにあります。今回の記事を参考にぜひ“稼げる美容鍼灸師”を目指してください。