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東京オリンピックやフィットネスブームの影響も受け、近年フィットネス業界全体としては盛り上がりを見せています。しかしコロナウィルスの影響を大きく受けているのが、スポーツジム市場です。
不特定多数が利用するスポーツジムは『コロナ禍』による影響を大きく受けました。コロナ禍前には、スポーツジム市場は正にピークを迎えていたと言えるでしょう。しかしコロナウィルスが発生し、不特定多数との交流が制限されたため、多くのスポーツジムが経営難に陥っているのが現状です。
既に多くのスポーツジムが倒産しており、大手スポーツジムでも店舗の閉店が相次いでいます。しかしそんな状況でも売上を伸ばしているスポーツジムもあるのが事実です。スポーツジム経営を成功させるためのポイントについては後ほど詳しく解説しますが、市場が厳しいからといって、必ずしも経営を成功できない訳ではありません。
スポーツジムの市場規模
スポーツジムの市場規模はおよそ4,600億円です。2008年から2013年までは売上が横ばいでしたが、2013年は4100億円で徐々に成長し、2018年には4,600億円と2013年から5年間で約400億円も拡大しています。これはラーメン市場（約4,000億円）やゲームセンター市場（約4,800億円）と同程度の規模です。
スポーツジム市場はコロナ禍により一旦衰退したものの、『withコロナ』が定着しつつある今後は、スポーツジム市場が再び息を吹き返す可能性は十分にあります。パーソナルジムやzoomやアプリを使用したオンラインフィットネスは市場を伸ばしているため、これとスポーツジム市場が合わされば、相乗効果でフィットネス業界は一気に伸びていくでしょう。
しかしこれまでのスポーツジム経営では、成功できる可能性が非常に低いことも事実です。大切なことは、新しい時代にあったスポーツジム経営を行うこと。より革新的で時代にあったスポーツジム経営が求められています。
スポーツジムを経営した場合の年収
スポーツジムを経営し、仮に経営に成功した場合は、年収1,000万円を超えることも珍しくありません。例えば1会員につき会費月1万円の設定だとし会員が200名いると、年あたりで『1万円×200人×12＝2,400万円』の売上です。
現在、スポーツジムの平均会員数は約900名と言われているので、順調に規模を拡大していけば、かなりの年収を得られるでしょう。ただし当然スポーツジムの運営には、人件費・光熱費などの経費がかかります。スポーツジムは他の事業に比べてかかる経費も多いので、売上からかなり経費を引くことになるでしょう。
かかる経費を抑えながら、いかに売上を上げていけるかが重要なポイントです。上手く経営を行えば、高い年収を十分に得ることができるでしょう。
スポーツジム経営のメリット
スポーツジム経営のメリットについて解説していきます。スポーツジムを経営するメリットは、高い年収を得られることだけではありません。スポーツジム経営のメリットは、以下の5つです。
- 成功すれば高い年収を得られる
- 人々の健康に役立てる
- フィットネス業界に貢献できる
- トレーナーの育成ができる
- 経営のエキスパートになれる
順に深堀して解説していきます。
成功すれば高い年収を得られる
スポーツジムの経営を成功できれば、高い年収を得ることが可能です。スポーツジムを経営するということは、『経営者』になるということ。社長という立場であるため、年収1,000万円を超えることも決して珍しくはありません。
しかしスポーツジム経営を成功させることは、決して簡単ではないということも事実です。トレーナーとしての指導力だけでなく、マネジメント・マーケティング・法的教養など、様々なスキルが必要になります。
また規模にもよりますが、複数人の従業員を抱え、給料を支払うのもスポーツジム経営者の務めです。やりがいもある反面、責任も大きい仕事です。しかし経営に成功することができれば、高い年収を得ることができるでしょう。
人々の健康に役立てる
多くの人々の健康に役立てることも、スポーツジム経営のメリットです。特に大型スポーツジムでは、老若男女、様々な人がボディメイクや健康作りのためにジムに通っています。こうした人達の健康をフィットネスを通してサポートするのが、スポーツジムの役目です。
また日本は『高齢化社会』という重大な問題を抱えています。スポーツジムにも多くのお年寄りが通っているのが現状です。スポーツジムでの運動を通して、お年寄りが自らの健康を維持し機能的な生活を送れるよう『健康寿命』を伸ばすこともスポーツジムが担う大きな役割となっています。
スポーツジムの経営を通して多くの人々の健康をサポートできることは、やりがいがあり、大きなメリットです。社会に貢献できるという点にもおいても、その役割は大きいでしょう。
フィットネス業界に貢献できる
スポーツジムの経営を通してフィットネス業界全体に貢献することができます。現在フィットネス業界は様々な問題を抱えているのが現状です。「高齢化による若年層の減少・コロナ禍によるソーシャルディスタンスの義務・大型スポーツジムの減少」など、この他にも様々な問題があります。
スポーツジムを経営し成功させることでフィットネス業界全体を盛り上げていく要因となるでしょう。特に現在、トレーナーを目指す就職者が多い反面、雇用できるスポーツジムが少ないのが現状です。スポーツジムを経営することは、雇用を創出することにもなります。
スポーツジム経営を成功させることは、決して簡単ではありません、しかし経営を成功させることができれば、社会・業界にとって大きく貢献することができるでしょう。
トレーナーの育成ができる
スポーツジムの経営を通して、トレーナーの育成をすることが可能です。現在、フィットネスブームの影響もあり、トレーナーを志す人が非常に増えています。しかしトレーナーを目指す人全員が、専門学校などで指導のための知識を学んでいるわけでは無いことも事実です。
独学・未経験でトレーナーの求人に応募する人も、非常に多くなってきています。スポーツジム側はこうした独学・未経験の人材を一から教育し、優秀なトレーナーを育てることも努めです。スポーツジム経営は、『人材育成』という役割も担っているのです。
スポーツジムの経営を通して、より優秀なトレーナーを育てましょう。ボディメイク指導だけでなく、マネジメントやマーケティングのスキルも指導することで、よりフィットネス業界を盛り上げてくれる人材が育つはずです。
経営のエキスパートになれる
スポーツジムの経営をすることで、経営のエキスパートになれます。ボディメイク指導に優れているだけでは、スポーツジムの経営を成功させることは不可能です。トレーナーとしての指導力よりもむしろ、マネジメント・マーケティング・法的教養などのスキルが求めれます。これらのスキルを身に付けることで、より良い経営をすることができるでしょう。
トレーナーとして成功できたからといって、スポーツジムの経営に成功できるとは限りません。スポーツジムの経営は、トレーナーとは全く別のスキルが求めれるからです。スポーツジムの経営を学ぶ機会を得ることは少し難しいですが、可能であれば経営者になる前に、スポーツジムでの店長経験などを積んでおくことがおすすめです。
スポーツジム経営のデメリット
スポーツジム経営のデメリットについて詳しく解説していきます。スポーツジム経営のデメリットは以下の3つです。
- 倒産のリスクがある
- 市場はやや縮小傾向
- 対人トラブルが発生しやすい
それでは順に解説していきます。
倒産のリスクがある
倒産のリスクはスポーツジム経営の最大のデメリットです。スポーツジムを経営することは、起業をすることであり、大きな責任とリスクが伴います。
またスポーツジムはパーソナルジムと比べ施設規模も大きく、必要となる費用も比例して高くなるのが特徴です。費用が大きいということは、倒産時のリスクが非常に高いことを意味します。スポーツジム経営を成功させることができれば、得られるメリットも大きい反面、当然リスクも高くなるのです。
大切なことは、常に倒産のリスクを頭に入れたうえで経営を行うこと。特に近年スポーツジム市場はコロナ禍の影響を受け、やや縮小傾向にあります。常にリスクヘッジを行い、堅実な経営を行うことが求められているのです。
市場はやや縮小傾向
スポーツジム市場はやや縮小傾向にあることも事実です。パーソナルジムやオンラインフィットネスの市場は拡大している一方、コロナウィルスの影響を受けたスポーツジム市場はやや縮小傾向にあります。大手スポーツジムも次々に撤退店舗が増えてきており、非常に厳しい市場状態であることは間違いないです。
しかし一方で堅実な経営を行い、売上を伸ばしているスポーツジムもあります。決してスポーツジム全てが経営難に陥っている訳ではありません。地域性や会員属性に応じた経営を行っているスポーツジムは、集客に成功しているのも事実です。
また『withコロナ』も浸透してきており、スポーツジムに通う人も徐々にコロナ前の状態に戻りつつあります。これからスポーツジム市場も少しずつ回復していくでしょう。
対人トラブルが発生しやすい
対人トラブルが発生しやすいことも、スポーツジム経営のデメリットです。不特定多数の人と関わるスポーツジムでは、必然的に対人トラブルも発生しやすい傾向にあります。会員同士の喧嘩や従業員と会員との不仲など、様々な人間関係のトラブルが発生することは最早避けられません。
経営者としてこうした対人トラブルに対応することも求められます。特に近年はSNSの発達により、ちょっとした対人トラブルが大きな経営危機になる可能性も十分にあります。スポーツジムを経営するうえでは、対人トラブルなど様々な問題へのリスクヘッジをしておくことが大切です。
スポーツジム経営を成功させるためのポイント
スポーツジム経営を成功させるためのポイントを解説していきます。スポーツジム経営を成功させるための特に重要なポイントは、以下の5つです。
- トレンドを見抜く
- 経営スキルを磨く
- フランチャイズ制度を利用する
- ターゲットを絞る
- 利便性を優先する
トレンドを見抜く
トレンドを見抜くことが、スポーツジム経営を成功させるための重要なポイントです。特に近年はSNSやオンラインシステムの発達により、トレンドもかなりの速度で移り変わっています。数ヶ月前に流行したトレンドが、数ヶ月後に衰退し無くなることは最早珍しいことではありません。
フィットネス業界では、ZOOMやスマホを活用したオンラインフィットネスが一時急激なブームとなりましたが、既に現在は多数の企業がサービスを実施し、既に市場は飽和状態です。いち早くトレンドを察知し、経営に盛り込んでいくことがスポーツジム経営を成功させるためのポイントです。
経営スキルを磨く
経営スキルを磨くこともスポーツジム経営を成功させるためのポイントです。スポーツジム経営を行ううえでは、トレーナーとしての指導力よりも、マネジメント・マーケティング・法的教養などの経営スキルが求められます。
一トレーナーとして年収を高めることよりも、スポーツジムの経営者として稼ぐ方が遥かに難しいです。しっかりとマネジメントやマーケティングのスキルを磨き、経営を成功させるための力を身に付けましょう。
フランチャイズ制度を活用する
フランチャイズ制度を活用することも、スポーツジム経営を成功させるための手段の一つです。フランチャイズ制度とは、簡単に言うと『大手スポーツジムの看板を借り経営を行うこと』を指します。フランチャイズ制度を活用することで、最初からブランディングができた状態で経営をスタートすることが可能です。
大掛かりな広告などを打ち出す必要がないので、集客のための費用を大幅に節約することができます。また経営を成功させるためのノウハウをフランチャイズオーナーから学ぶことも可能です。既に成功したビジネスモデルをそのまま取り入れることができるので、初めてスポーツジム経営に挑戦する人の多くが、フランチャイズ制度を活用しています。
ターゲットを絞る
スポーツジム経営を行ううえで、大切なことはターゲットを絞ることです。「高齢者層・中年層・若年層」など年齢層を絞ることはもちろん、「スタジオプログラムを重視する人・筋トレをしたい人」などあらゆる観点から自身のスポーツジムのターゲットを絞っていきます。
ターゲットをあまりにも広くしてしまうと、経営コンセプトが不明瞭になり、広告活動やマーケティングが困難になる可能性が高いです。また近年ではスポーツジムの数も増えているため、それぞれのジムが自社のターゲット層を抱え込む戦略を実施しています。
自社のターゲットとするユーザーを絞り込み、最初はターゲットユーザーのみに広告戦略を実施しましょう。ターゲットを絞り込むことで、集客もよりスムーズになるはずです。
利便性を優先する
スポーツジムを経営する際は、ジムの利便性を優先しましょう。近年ではフィットネス業界でもオンラインフィットネスなどの利便性の高いサービスが流行しています。ユーザーも利便性の高いサービスを求めている状況です。
例えば利便性を優先したスポーツジムの最たる例が『24時間』ジムになります。24時間いつでもトレーニングをすることができるので、忙しい現代人にもピッタリのサービスです。その他にも大手スポーツジムの中には、自社でオンラインフィットネスサービスを実施している企業もあります。ジムでのトレーニングと合わせて利用することで、よりユーザーも便利にフィットネスに取り組むことが可能です。
利便性を優先した経営を行うことで、集客もスムーズになります。集客ができることで、スポーツジムの年商や自身の給与にも良い影響をもたらすでしょう。
スポーツジム経営はやりがいのある仕事
スポーツジム経営はやりがいのある仕事です。経営が成功すれば年収が1,000万円以上になる可能性も高いでしょう。また高い年収以外にも人々の健康をサポートできるやりがいのある仕事です。スポーツジムの経営を成功させることは決して簡単ではありませんが、成功できれば社会に大きく貢献することができます。ぜひ今回の記事を参考に、スポーツジム経営にチャレンジしてみてください。
